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2005年12月31日 (土)

鹿の幸せ、ハンターの幸せ

今年は暖冬ですよと予報した気象庁の担当者は立つ瀬が無いだろうなと思うような冬日が続いている。ここ近年では久しぶりの冬らしい冬だ。スキーに狂っていたころは雪の便りが待ち遠しくて仕方がなかったが、最近はあまり寒くないと有り難いなどとだいぶトーンダウンしてきているのも歳のせいか。
まだ年寄りを拝命するにはあまりにも若すぎるので、群馬県の山奥へ鹿探しに行くかというお誘いに年末だというのに飛びついてしまった。おかげで大晦日に風呂掃除と窓掃除を山の神より任命される羽目になったのだが、そんなことは気にしちゃいられない。なんたって猟期は一年のうち3ヶ月間。チャンスはそうそうあるものではない。
場所は群馬県と栃木県の県境近辺にあたる雪深い山中。狩猟免許とは別に動物を狩るには各県に対してあらかじめ狩猟許可を願い出ておかなければならない。私自身はこの両県での狩猟許可を持っていないので今回は鉄砲を持たずベテランハンター単独猟の助手として同行させてもらった。Keshiki-1 Keshiki-2Shikaashi

雪中装備を整えて山へ入る。麓は快晴、上天気だ。青い空とのコントラストがすばらしい。沢へ目を向けると小川のせせらぎも風情がある。歩みを進めていくが雪の上には鹿の足跡がそこかしこにある。ベテランハンターは今日の足跡と昨日の足跡をちゃんと区Hunter-1 別している。これが玄人というものだろう。林道から獣道へ、雪はどんどん深くなる。ふと来た方角へ振り向くと、30m程先で斜面から降りてきた子鹿が一目散に麓側へ向けて駆け抜けていった。鹿は斜面の上で人間が歩いていくのを見張っているのだという。敵も然る者、なかなかこれという気配を感じることができないままどんどん深みへ入っていく。
ほらあそことベテランハンター氏が指差したのは断崖絶壁の岩肌。目をこらしてみると岩肌に黒いシミがついているように見える。聞けばあれが幻のキノコ「岩茸」(いわたけ)であるという。キノコといっても分類上はコケの親戚らしい。以前に乾燥させた岩茸を少しもらって酢の物に入れてみたのだが非常に淡泊な風味で、これが料亭の味かぁと関心してしまったことがある。ここで見つけたからには百年目。鹿も見つかIwatake-1らないことだし危険を冒してでもお土産を持って帰ろうじゃないかという気が起きる。 画像の場所は地上15mほど上にある切り立った岩の表面になる。人様が簡単に手が届くようなところには生えていない。だから幻のキノコだなんて言われるんでしょうな。崖登りして近づくがもちろん手は届かない。登山用のストックや木の枝を使って下から掻き出して落としながら回収するがなかなかしんどい。苦労して一握りの岩茸を収穫した。

肝心の鹿だが結局いくらかの気配は感じられたが発砲するまでには至らなかった。でもすばらしい冬景色の中での山歩きで一年を締めくくることが出来たのは幸いだった。捕まらなかった鹿にとっても幸いなことだっただろう。

今年もあと数時間。波瀾万丈の一年が終わる・・・

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コメント

あけましておめでとうございます。

この岩茸ですが、子どもの頃よく見かけたような気がします。
なんたって群馬の奥地ですからね。食べたことはないですねぇ。

当時は山中で遊んでいても野生動物に出くわす率は低かったので
すが、この20年位、カモシカやニホンザルが里まで出てきて作
物を荒らすので大変みたいです。カモシカは特別天然記念物なの
で手が出せないし、サルは頭がいいので何されるかわからないし。

と、年始で誰もいない職場で書き込んでる私であった。
さて、帰ろうっと。

あけましておめでとうございます。
正月からお仕事ご苦労様です。

岩茸がどれだけ貴重で珍しい植物なのかは市街地に住んでいるとあまりピンとこないのですが、いろいろ調べてみると少なくともおいそれと見ることが出来ないものであることだけは間違いなさそうです。そのようなものをよく見掛けるようなところにお住まいであったということもまたうらやましい話です。

猿はこのときもけっこう目にしましたが、実はハンターにとって猿を目にしたり撃ったりすると悪いことが起こるというジンクスがあるんです。今回は何事もなくて良かったですが・・・

鹿の食害はかなり深刻のようで個体数を減らすため群馬栃木の両県では雌鹿の捕獲も可となっています。適正な個体数を維持しつつ動物と人間が共生を計るというのがやはり理想。私もその共生のためにお手伝いをさせてもらいたいと常々思っているのですが、なかなか貢献させてもらえません(笑)

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