キティホーク乗艦記(中編の1)
前編からの続篇。
階層構造になっている艦内はまさに迷路と言うにふさわしい。しかも立ち入り禁止区域が設定されているわけでもなく、道案内が立っているわけでもなくてどこにでも行けそうな感じだ。この辺は乗組員が家族を彼らの持ち場へ連れていくのに制限を設けていないためだろう。何層にもなっている階層をひたすら上に登っていく。そのうち甲板へ出るだろうと思っていたら迷子になってしまい、"AIR BOSS"(航空管制指揮官)って書いてある個室の前に出てしまって一瞬あせってしまった。どうもブリッジ(艦橋)まで登ってしまった感じ。近くにいた水兵さんにフライトデッキへ行きたいんだと言ったらご丁寧にも案内してくれた。変なところにでも行かれたら困ると思ったのかな。
ブリッジのハッチから出るとフライトデッキはごらんのとおり歩行者天国状態。レーダーはぐるぐる回ってまさに航海中の雰囲気だ。足下を見ると着艦ワイヤーが何条も伸びていて足を引っかけそう。このワイヤー、直径4cm程あって飛行機の着艦時にはこれにフックを引っ掛けて止まる。まさにパイロットにとっては命綱となるものだ。
甲板上にはこれからデモフライトを披露する航空機が数機繋留されている。一番大きいのは双発プロペラ機の上空早期警戒機E-2Cホークアイ。大きなレーダーアレーのお皿が飛行中はぐるぐると回る。上真ん中の画像、艦尾に2機並んでいるのは一見似ているが実は左側がF/A-18Cホーネット、右側が新型F/A-18Fスーパーホーネットだ。さて画像から違いがわかるかな?上右の画像は電子戦支援機のEA-6Bブラウラー。ベトナム戦争当時からある攻撃機の改造版で、レーダーや通信の欺瞞を担当する影武者みたいな存在になる。
発艦用カタパルトにはすでに二機が用意されていた。上左はF/A-18C、真ん中の画像はF/A-18E。ホーネットと言えども色々と種類があるものだ。こちらの飛行機は派手なカラーリングをしている。編隊長の乗機だろうか。
そうこう物珍しく見ていると艦は東京湾の出口に向かっている。東京湾上にある人工島「第二海堡」のすぐ脇を通過した。外海はもうすぐだ。
ブリッジへ登っても怒られなさそうだったので行ってみた。フライトデッ キの見えるブリッジの外側へ出てみるとなかなかの見晴らし。ここでしばらく観察としゃれ込んだ。東京湾口も近くなった頃、上空警戒を行っていたヘリコプター(SH-60B)が降りてきた。カタパルト上に降りてしまったので飛行機の発艦区域である洋上に着くまでは一休みなのだろう。
今回のメインイベント、艦載機によるデモフライトももうすぐだ。しかし雲が厚くてデジカメ写真への光量が足りない。でも雨が降ってこないだけまだましか。
以下中編の2に続く・・・
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