売虎万世代・再び
ちょっと古いがなつかしい本を入手した。
この本、けっこう巷で話題になったのでご覧になった方も多いと思う。興味はあっても1400円出すのはなぁと当時思った本も、古本屋で100円で売っていると即座にレジへ持って走るのも私のサガのなせる技。
歳がバレるが、私はズバリ言うとウルトラマンの世代だ。子供の頃、映りの悪いテレビにかじりついてウルトラQやらウルトラマンなどの円谷英二監督作品を一生懸命見ていた記憶がある。この手の解説本は最近は新刊がないが過去は色々出ていた。宝島社の「空想科学読本」などはSFドラマの矛盾点を物理学的に解説していてそれはそれで興味深かったが、この本はウルトラマンの取り巻きである科学特捜隊の装備における技術的到達点、組織論やシステム・財務・人事・法務戦略まで事細かに考察していて、所詮空想ドラマなのに矛盾点を突くというような少し意地悪い本とは一線を画している。これが実に読んでいておもしろい。
円谷監督やシナリオライターがどこまで考えてSFドラマを作っていたかはわからないが、後世にこのような本が出版される事自体、作品の完成度が大いに高かった証となる。
そりゃそうだ、初代ウルトラマン登場の頃は文句なしに子供達のスーパーヒーローだった。これから高度経済成長期の階段を登っていこうかという1966年に突如として現れたウルトラマンの強さに驚喜した子供達は、大人となり団塊の世代の直後を担い、バブルにうかれバブル崩壊で落胆した。自分がスーパーヒーローになることは出来ないが、結局地道にやってきた善人が一番幸せなんだと早くに気付くのは、やはりこんな勧善懲悪ドラマを見て育った世代なのかもしれない。
えっ?わたくしですか? はい、これからも地味に地道に人生を歩んでまいりますです。
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