富士登山2009 盛り沢山 その3
さて山頂でやることはやったし、さっさと下山しましょう。
降り口は御殿場口から下ります。前回七合五勺で苦渋のUターンをしたこの登山道。今回未踏区間は頂上側から攻め込みます。
この御殿場口、上りはしびれるルートだけど下りもすごい。八合目から上部はともかく中途半端な大きさの火山礫がガレた下山道を延々と続いている。下山でも歩きにくい道だ。皇太子殿下はここを登ってきたんだなぁと思うと感心してしまいます。
七合五勺の山小屋砂走館横の前回Uターンした地点に到着。この時点で富士山にある四つの登山道を全てを歩いたことになりました。私事ながらこれもちょっと嬉しいです。山頂側を見上げるとけっこう遠い。こりゃあの時、悪天候下で引き返したのはまったくもって正解だったと改めて思いましたです。
今回はこのまま御殿場口に降りてしまってはえらいことになる。自動車は富士宮口五合目に駐めてあるので、そのまま降りてしまったらタクシーを拾って富士宮口まで行かないといけない。前回の御殿場口登山の時に居合わせたタクシーの運ちゃんへ聞いておいたのだが5700円掛かると言っていました。ひとりだときつい金額です。宝永火口への曲がり口を見失ったら大変です。
順調に下山していると霧が出てきました。山の天気は分かりません。あんなに晴れていたのにあっという間に周囲は霧の中に潜ってしまいました。ともかく分岐の案内看板だけを注意して下山していきました。すでに砂走りは始まっていてけっこう快調に飛ばしていけます・・・いけます・・・だいぶ下山してはたと思いました。こんなに下じゃなかったぞぉぉぉぉぉ
霧の中、曲がり口をロストしてそのまま降りてしまったのに気がつくまでしばらく掛かりました。こりゃ大変です。タクシー代がないわけでもないですが、宝永火口へ降りるという目的も失われてしまうので戻るしかありません。延々と砂走りを逆に登って宝永火口分岐へ戻れました。下りと上りで2時間のロス。自らの失態とは言えこいつは余分。なんだか富士山に2度登った気がしてきました (^_^;)
霧が立ちこめる宝永火口の縁に立って火口底を覗くと富士山頂と同じく蓋がかぶっている感じです。底へ向かっているうちに晴れてきました。リカバリーが早いのも山の天気です。火口底から見上げると日本離れした景色がそこに広がっていました。
宝永火口の底からまた登って富士宮口六合目に合流します。午後2時、前日に登り始めてから17時間の後に、富士宮口五合目に帰ってきました。めでたしめでたし。
今回はほんとにしんどい登山でした。富士宮口の上りが5Km、お鉢巡りが4Km、御殿場口宝永火口経由の下山道が7Km、ルートを間違えたロスが往復3Km、合計19Kmという長丁場。日帰り登山の距離ではないですな。でも最高の御来光にお鉢巡り、影富士に宝永火口という富士山のおいしいところをほとんど経験できた貴重な機会でもありました。山頂にいた多くの方々と御来光を共有できたことも嬉しいです。単独登山で無事に帰って来れたことに感謝したいと思います。
いいですね富士山、不思議な魅力を持った山です。
« 富士登山2009 盛り沢山 その2 | トップページ | 新カメラとカワウ »
「富士山」カテゴリの記事
- 鉄砲木ノ頭と三国山(2024.06.09)
- 富士山も染まった(2024.04.12)
- 光る富士山(2024.03.02)
- ネタが無いので富士山盛り(2023.12.10)
- スーパームーンの日の富士山(2023.09.01)
「登山」カテゴリの記事
- 箱根駒ヶ岳登山ちょっと神山(2024.11.12)
- 西沢渓谷の紅葉 2024(2024.10.27)
- 竜ヶ岳登山 山梨百名山21座目(2024.08.24)
- 日本百名山と新日本百名山(2024.08.17)
- 寸志で入れる雨飾高原露天風呂(2024.08.07)
成る程そう言う訳でしたか^^
でも、でもですよ、これが霧の中や全く違う山塊でのミステイク、ロストだったと思うと....日頃の行いでしょうねえ。むしろ5700円で戻る方が結果良かったって事にもなりますね。不幸中の幸いでしたね。
雲海の上のご来光の写真幸せ〜。
来週は空路で釧路に。僕は機上より雲海眺めして来ます。
投稿: 野宿屋ノブ | 2009年8月 8日 (土) 10時24分
ども、野宿屋ノブさん、
道を間違えたのを言い当てられたのには驚きましたぜ。ボクあたりがやりそうなことと予想するところはさすがです。
ボクもあんなに分かりやすい富士登山道で道を間違えるなんてことがあるなんて思いもよりませんでした。あのときはルート図すら持っていっておりませんでした。なめちゃいけませんよね。
実はリルートするために砂走りをせっせと遡上している時に、アベックがやはり曲がり道を見つけられなくて降りてきました。必至に戻る私の姿を見て自分らもと不安になったらしく、尋ねてきたのでその場で説明してあげました。
ただ彼女の方が体力的に限界で、戻った後の宝永火口まで体が持たないと判断した彼氏はそのまま下っていきました。一瞬、相乗りの割り勘だったら5700円が・・・とも考えがよぎりましたが、ここで止めたら男がすたると雑念を払拭しました。
まぁ今回も教訓です。馬鹿もひとつひとつ学んで行きますです。
おぉ、また釧路ですか。現地のうまいモノ珍しいモノレポートを期待しておりますよぉ(^-^)/
投稿: Fiby | 2009年8月 8日 (土) 12時08分