廻り目平 金峰山 その3
サバイバル用小道具は常にザックに入れておきたいもの。 最近は熊にまつわる話題がけっこう多い。周囲に目を配りながら心して歩きます。でも実際に出会ったらこんな鉛筆ナイフみたいなものはまるで役に立たないでしょうね。
登山道からちょっと外れたブナの木の幹に、なにやら意味深な引っかき傷がっ・・・
目線より高位置にあって地上高2mくらいのところ。誰が付けたんだろうと考えたらぞくっときました。とっとと先を急ぎましょう。ちなみに帰還後に当ブログでよくコメントをいただく熊専門家、花の五六八さんに鑑定をお願いしたところ・・・どうもこの主は熊ではないらしいです。爪を研ぐようなネコ科の動物だとハクビシンですかね。それにしちゃぁ高い位置なんだよなぁ・・・
そそくさと足を進めると登山道のここかしこにマキが積んである場所に出ました。そこには山小屋の小屋番さんからのメッセージが。 ここは一肌脱いであげましょうか。かと言っていい若ぇ衆(気持ちだけ)が薪の一本や二本だけを運ぶのではみっともない。一束まとめ て面倒を見ちゃいましょう。バラだと持ちにくいので手持ちのビニール袋に入れて肩で担ぎます。重さは5~6Kgと言ったところかな。山屋さんにはなんでもない重さかもしれませんが、おっさんハイカーにはずしりときます。
肩に乗せて20mほど急斜面を登って気が付きました。けっこうきついこれ。余分な荷物がこれほどまでにずしりと来るとは思いもよりませんでした。山小屋までまだ道中1時間はある。欲張ったことをむちゃくちゃ後悔してももう遅い。
これは試練、こうなりゃ意地です。左右の肩を交互に使ってひ~こら言いながら金峰山小屋へ到着、無事小屋番ご夫婦へマキを引き渡しました。あぁしんど。
小屋の中で日当のお茶を一杯頂戴しながらの世間話。これからどんどん紅葉が進んですばらしい景色になりますよとのこと。う~む、また来たくなっちゃうじゃないっすか。
山頂へ急ぐので挨拶もそこそこに登山道に戻ります。肩が軽くなってすんごく楽になったぞ。すでに周囲は標高2000mを越えて紅葉がきれいです。これがもっとすばらしくなるんですねぇ。
山頂へ向かう最後の山場、岩場がきつく両手をフルに使ってよじ登ります。振り返れば山小屋が小さく見える。30分で標高2599mの山頂へ。360度の大展望が開けるはずがガスでなんにも見えまっせ ん。何度登ってもガスった山頂しか経験できない大山や塔ヶ岳と同じです。このパノラマは次回のお楽しみかな。
標高差1000m、距離にして往復12Km弱の山登り。道中行きは4時間半、帰りは2時間半で下りました。午後3時半頃、立てっぱなしだったベースキャンプに無事到着。山の神に感謝。テントがあると戻ったなぁという実感が湧きますね。
廻り目平を含めて楽しい山登りでした。こりゃ紅葉真っ盛りの頃にもういっかい来なきゃいけませんな。次の目標ができて嬉しいFibyでございます。
ちなみに次回のマキは2本にとどめる予定・・・(^_^;)
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仲間にも、この傷跡の写真を見てもらいました。
結論から言うと、私と同じ見解で「心無い人間」という事になりました・・・・
薪5~6Kと言うと、ライフル銃位の重さですね。
大変なんですよね!特に長物は・・・
投稿: 花の五六八 | 2009年10月 1日 (木) 15時38分
この爪痕。「臭いなあ」と思ったら花の五六八さんも仰っている様にイタズラの様ですね。と言っても野生動物のランドサインは殆ど知らないんですがね。
ルートミスでは無く「愛の重み」ですね、素晴らしい!でも、一束って重かったでしょうねえ....ノブもキャンプ場で伐木、玉切り、薪割りで嫌って程感じてます。
その心意気、小屋では歓待だったのでは?「おう、今晩は泊まってけ」と。
紅葉の景色、あ〜秋。いいです。曇ってるから尚更でしょうね。素晴らしいパノラマは次回ってことですね、お待ち申しておりますよ。デジイチでビシッと^^。
寂しい秋は今月中程キャンプ場で浸って来よ〜。
でも、テントの雰囲気。いかにも「ソロ」って感じでいいです。ノブは登らずそこでウダウダしちゃいそう^^;
投稿: 野宿屋ノブ | 2009年10月 1日 (木) 19時55分
ども、花の五六八さん、
> 結論から言うと、私と同じ見解で「心無い人間」という事になりました・・・・
どうもお手数をお掛けしました。なんと人為的に付けた傷なんですねぇ。イタズラにもほどがありますよね。
でも、それを見てびびってしまい周囲を注視しながら山登りをしたおかげで、けっこういろいろなものを見付けることができました。普段は息が上がってくるとどうしても足元ばかりに視線が行ってしまい、廻りが見えなくなるんです。
> 薪5~6Kと言うと、ライフル銃位の重さですね。
> 大変なんですよね!特に長物は・・・
どっひゃぁ、そんなに重いんですかぁ (・。・)
花の五六八さんのライフルはヘビーバレルのマグナム口径でしょうからそれなりの重さになるのでしょうね。シュミット&ベンダーの明るいライフルスコープをセットするとそんな重量になってしまうんですねぇ。
私の散弾銃やスコープ付きエアライフルの倍くらいになりそうです。それを持って野山を歩き回るのですからご苦労だと思います。今回は同じ重量を担いでしみじみと分かりましたです。
いずれにせよ熊さんは登山の時にはお会いしたくない動物ではあります。
投稿: Fiby | 2009年10月 1日 (木) 22時19分
ども、野宿屋ノブさん、
> この爪痕。「臭いなあ」と思ったら花の五六八さんも仰っている様にイタズラの様ですね。
なんとノブさんもお見通しだったんですね。う~む、ワシって鈍いのかなぁ、素朴にびびってしまいましたぜ。
ご自身でキャンプ場を作ってしまうノブさんには到底かないませんですが、ちったぁ世間様のお役に立とうかと意気込みだけで担いでしまったのですね。身の程知らずをいたく感じました。
マキ一束くらいではそんなに喜んではもらえません。丹沢の山小屋ではペットボトルに汲んだ水を運び上げてくれたらなんとかっていうところもあるようです。
> 寂しい秋は今月中程キャンプ場で浸って来よ〜。
山は夜間程良く冷え込んで、ほんとにキャンプにはいい季節です。星空が、冷気が呼んでいますよぉ。
私も次回は山はそこそこにキャンプを堪能したいなぁと思います。
投稿: Fiby | 2009年10月 1日 (木) 22時32分