源次郎尾根と塔ノ岳
この日曜日、久々に暖かい晴天の予報が出ておりました。今月初旬の大山登山では例によって霧の中だったので今回期待を込めてソロで出掛けることに。
今回の計画ルートは戸沢出会いから書策新道へ入り、前回取り付きが分からなくてスルーした分岐から源次郎尾根を登り塔ノ岳へ。帰路はきれいに無くなったという書策小屋を見て書策新道で戸沢へ戻るというものです。
戸沢では山桜が咲いていました。沢の奥には雪も残り、日影では霜柱が立っています。まだまだ山は春が始まったというような風情です。
午前7時、さわやかな朝のオゾンを吸い込みながら踏み出します。難解な書策新道の戸沢側取り付きをなんとかかわして20分ほど尾根筋を登ります。問題は源次郎尾根との分岐点。実は昨年に同じ目論みで出掛けた折に見つけた地点はまるで見当違いの場所でした。尾根を沢側に巻き始める地点から尾根のピークを目指せと聞いていたので見当を付けたのがここ。
こりゃ確かにわかりにくい。
尾根登りの時は歩行不可能な場合を除き常に尾根上をキープしてピークを目指せ。楽をしようとして尾根を巻くようなことは避けよ、というのは我が山師匠から授かったおことば。ここは登山道ではないので傾斜30度以上はあろうかという斜面を尾根から外れないように意識しながら二時間程ひたすら登る。ここはヒノキ林。ヒノキの香りが心地よい。その香りには安息効果があるらしいけど、安息していると山は登れないんですな。
途中ふと見ると大きな石庇が張り出しておりました。雨宿りにちょうど人が座るには良い感じ。遭難した時の避難所として覚えておきましょう。野鳥も春を迎えて忙しそう。カケスがいました。羽を広げるとスカイブルーでとてもきれいな鳥です。目付きは悪いけど・・・。せっせと登ると急にヒノキ林が途切れて視界が開けてきた。おぉ絶景かな絶景かな。まるで高原の草原みたいな景色。ちょっと座って一服しましょうと思うと・・・どこも鹿の糞でいっぱい。人間様に気持の良いところは鹿にとっても同様らしい。
ぴぃ~という鹿の警戒鳴きが・・・周囲を見渡すと・・・いました、うんちの主が。侵入者に警戒している様子。まぁここでは人間は招からざる客ですな。距離は50m弱。私でもスラッグ弾か9粒散弾で当てられる距離だなぁ。まぁ今回はこちらがお客さんなので早々に退散します。
踏み出してから2時間半で大倉尾根登山道に合流しました。ここから山頂までの道程は整備された交通頻繁な高速道路みたいなものです。
登山道からはきれいな富士山が・・・山頂へと急ぎます。午前10時に塔ノ岳山頂着。おぉ、やっとのことで拝めることができた塔ノ岳からの富士山です。雲に浮いているようでなかなかすばらしい。山頂にも雄鹿がいました。こちらの鹿は人間様に臆することなく草をはみはみ。堂々としたものです。なんでも「塔太郎」という立派なお名前があるらしい。私は塔ノ岳山頂でお会いするのは初めてだけど、けっこうハイカーにはおなじみみたいですね。
お湯を沸かしてラーメンを食べて、さて下山の途です。先月の表丹沢クリーン大作戦というイベントの一環できれいに無くなったという書策小屋跡の様子も興味がありました。30分程で到着。そこは展望台のようにになっておりましたよ。ひとつの歴史の節目でしょうか。感慨無量です。
人も通わぬ書策新道を下って戸沢出会いへ戻りました。尾根登り、富士山、書策小屋跡、今回は盛り沢山でした。
丹沢、身近にして深い山です。
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いい天気でしたねえ。そして念願のフジ観望でしたね。
町を見下ろす写真。あ、ノブの家が^^;
しかしまあ、鹿は恐いもの知らずですねえ。追い立てても駄目でしょうか。
台湾リス同様、駆除対象でしたっけ?
投稿: ノブ | 2010年4月27日 (火) 20時53分
ども、野宿屋ノブさん、
> いい天気でしたねえ。そして念願のフジ観望でしたね。
まったくです。ボクもここいらは何回となく登っているのですが、こんな風に見渡せたのは初めてです。やっぱり嬉しいですね。
> 町を見下ろす写真。あ、ノブの家が^^;
そうそう、山の上から市街地を見ると、なにやらビルの屋上で気持良さそうに横たわる美しき女性と年老いたウサギ、さらには幸せそうな男性がデジカメを構える姿が確認できました。
世の中には幸せなカップルがいるもんだなぁと感心して見ていましたよ。
> 台湾リス同様、駆除対象でしたっけ?
ここいらは鳥獣保護区ですので殺生はできません。塔太郎はかなり人に慣れている雰囲気でした。あの草原のうんちの量はほんとにすごかった。腰を下ろせるスペースがないくらいでしたよぉ。
どこかでまとめてしろよと文句を付けたくなるくらいです。
まだまだ繁殖傾向は続いているようです。
投稿: Fiby | 2010年4月27日 (火) 23時54分