北アルプス 北穂高岳 (雷鳥との出会い編)
夜明けの雰囲気を察知して、努力して暖かいシュラフから抜け出します。棒ラーメンの残りスープに入れるパックご飯は半分サイズでいいなと思いつつ腹ごしらえが済んだ頃、テントの外から「始まった」の 声が。なにが始まったのかねと覗いてみると、なんとテントの外では壮大なショーが始まっていました。
すばらしい上天気にすばらしい日の出。奥穂高岳、涸沢岳、北穂高岳を照らしていきます。雪まだ残る涸沢カールから眺める それはまさに荘厳な儀式と言うににふさわしい。苦労して下界からやってきた甲斐があるってものです。
見とれているばかりでもいけません。朝のこんな時間まで野営地に居るのは日の出狙いかお寝坊さんのいずれかです。私は後者 (^_^;)
気合の入った方々はとっくに踏み出しているので、私も今回の目的である北穂高岳の登頂を目指さなければなりません。テントはそのままに 不要なものは全部テント内にデポしてザックの中身を軽量化。背中が軽いってこんなにも幸せなことなのね。ヘルメットをかぶって本気モードにて挑みます。上の絵のスタートとゴールで標高差が900mもある。これがまたけっこう険しいのですよ。
さすがに北アは縦・縦ときます。鎖場なんてほんと壁。ルートを外れるとまずいのでマーキングに気を付けながら登っていきます。
かなり登ってから振り向くと涸沢がきれいに見えていました。雪渓はこの時期ですとかなり後退していますが、全部溶けきる前に新しい雪がまた積もるのでしょうね。
途中はるか南に富士山や南ア ルプス鳳凰三山、北岳などが望めました。こりゃなかなかの遠望です。北アルプスからでも富士山が見えるんですねぇ。過去登 った山々を遠方より眺めるのって感慨深いものがあります。南に目を転じると穂高岳山荘が見えます。奥穂高岳と涸沢岳を繋ぐ尾根にあります。ほぼ平行に見えるのでちょうど3000mくらいまで登ったことになりますかね。あともう少しです。
山頂近くの巻き道へ出てきて、山頂はまだだなぁとため息をつくと、なにやらうごめくものが・・・
登山道の先を見ると雷鳥がご家族でお散歩中でした。初めて見る雷鳥に とっても感動。先の白馬岳の登山の時には荒天のため会うこともできませんでしたので今回はラッキーでした。
親鳥にヒナが3羽 、ヒナはまだ飛べなさそう。親鳥はヒナの動きをしっかり追って合図の鳴き声を発しながら追いかけていきます。夏毛なので地味 な羽模様ですがとっても愛らしい。登山者は皆紳士淑女なので危害を加えないということを知っているのでしょうね。人におびえるこ となく悠々としています。
いつもは鳥を見ると食えるか食えないかが先に立つ人なのですが、さすがにこの雷鳥には高地で生き 抜くたくましさをひしひしと感じてしまいましたよ。
気温も上がってへたってきていたのに雷鳥に出会って元気が湧いてきました。さぁあと北穂の山頂まであと標高差100m。
以下つづく。
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