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2015年7月14日 (火)

南アルプス 甲斐駒ケ岳へ登る

Michishirube_2さすが甲斐の国の名峰です

その険しさ半端ない・・・
   

昨年南アルプスは日本第二の高山である北岳に登り、その山頂から甲斐駒ケ岳のたたずむ姿を見ていつかは登ってやろうと目論んでおりました。このお山、かなり日帰り登山は厳しいところ。登山口に至るまでに登山バスをふたつ乗り継がないと踏み出しの北沢峠に着けない。バス代だけでも往復3760円。バスを使わない標高差2200mを登る黒尾尾根登山道もあるけど、これこそ日帰りは絶対に無理。やはりここはバスに頼らなければならない。

昨年の北岳登山の時は帰りの終バスに乗り遅れて、3000m峰の登山後に20Kmの林道歩きをして駐車場まで戻るという大失態を演じてからというもの、バス利用の山登りは敬遠していましたがこのお山の魅力には勝てませんでした。

Kanban

奈良田05:30発の始バスに乗ってまずは乗換地である広河原を目指します。このバス便は北岳登山時に使ったものと同じ。昨年人っ子一人いない真っ暗闇の林道を延々と歩いて帰った記憶はまだ鮮烈に残っている。その時にバッテリーライトで照らしてまだ半分かよと落胆した表示板をバスの車窓から見つけました。まぁ過ぎてしまえば思い出です。でも辛かったぁ・・・

Kitazawa

運よく広河原から北沢峠へ行く臨時便のバスに乗れたのでここで30分の貯金ができた。この貯金が後で効いてくるのですよ。登山者でにぎわう北沢峠を07:10に元気よく踏み出します。帰りの終バスは16:00、こんなところまでバスを乗り継いで来ていると、歩いて自家用車の置いてある駐車場へ戻るなんてのは愚の骨頂なので、今回は乗り遅れたらいさぎよくテン場でツェルトを覚悟します。

Tenba_2

踏み出しから山頂まで標高差900m程度。数字的には大したことはなさそうに見えても、その道筋は縦、縦ときます。なんたってきついのは山頂へ至る尾根筋のアップダウン。この分を加えた累積標高差は五合目からの富士山を軽く超える。しかもこのアップダウンは全て急傾斜の岩場と来ている。平面距離は全コースでGPS読み10Kmくらいだけど、その険しさは南アルプスの盟主の名に恥じない。北沢長兵衛小屋のテン場には色とりどりのテントの花が咲いています。私の黄色いツェルトがこの仲間入りをしないようにがんばらなきゃ。

Iwagorogoro

Sensui

Obelisk

登りは仙水峠を経由するルートで行きます。岩ゴロゴロはこのあたりの山域の特徴ですね。峠に到着するとすばらしい眺望が開ける。おぉ、地蔵岳標高2746mのオベリスクが見えるじゃないっすか。なんで山頂にあんなものがあるのかほんとに不思議です。地蔵岳を含む鳳凰三山日帰り縦走 はこれも厳しかった。なんだかいつも日帰りで苦労しているなぁ。余裕のない日本人の典型みたいなものですな。

Komazumine

Fujisan

Kitaa

Ontake

駒津峰に到着。ここで甲斐駒ケ岳六合目だとのこと。まだ先は長いがここからの眺望も絶景のひとこと。雲海に浮かんだ地蔵岳の向こうには富士山もいる。目を転じれば北アルプスに中央アルプスとまさに全日本アルプス総レビュー。中央アルプス御嶽山はもう煙を吐いていないようですね。ズームアップすると火山灰で灰色に染まった山頂付近が痛々しい。まだ6名の登山者が行方不明のままだといいます。

Kaikoma2

Makimichi1

Yamanami

ここからだと甲斐駒がでぇ~んとおわしますが、そこへ至る道筋も良く見える。せっかく苦労して登ってきたのにまた下って登るんですよぉ。あの鞍部が恨めしい。なんだか損した気分になるのは私の人間としての懐が浅いせいでしょうか。苦労しながら尾根筋に取り付きます。山頂直下のルートは迷うことなく巻道を選択。この巻道も決して楽なルートでは無く両手足をフル動員して登っていきます。登りの行程ではまったく山ステッキなんて出番が無い。常に両手を空けておかないと登れるものも登れないというお山です。

万年雪を被ったかのように見えるザレた白い砂礫に滑りながら、へろへろの状況で11:10に山頂へ。休憩時間を含んで踏み出しからちょうど4時間、歩行時間で3時間40分で山頂へ着きました。ヽ(´ー`)ノバンザーイ

オーバーペースだったのか昭文社山と高原地図の歩行時間(4時間20分)よりだいぶ早い。でも標高差900mの登山という雰囲気は微塵もありません。この倍は登ったような気がします。目標だった昼前に山頂という件はなんとか確保。

Hokora

Sancho

Kitadake

山頂にはわらじを納めた祠があります。NHK大河ドラマ風林火山のオープニング(ちなみにこれ)でおなじみの甲斐駒ケ岳の山頂へ立てたのも自分的には嬉しい。山頂看板の向こうには仙丈ケ岳標高3033mがいます。あの山も登ってみたいお山のひとつです。とんがりお山の北岳も見えますね。山頂は上天気で気持ちよかったです。

Makimichi2

北アルプスの山並みをオカズにおにぎりをかじったら下山します。下山といってもけっこうな登りがここかしこにある。へろへろの足がへろへろへろになるが構っちゃぁいられません。ともかく終バスに間に合うように下山しなければツェルトの夜と職場への言い訳が待っています。

Futago

帰路の双児山を越えて張ってきた足をいたわりながら下山している途中、後ろから熊鈴ハイカーが迫ってきた。なにを隠そう私は熊鈴が大の苦手。あのキンコロカンコロを目の前でずっとやられた日には耳をふさぎたくなってしまう。小鳥のさえずりや小川のせせらぎのような風情ももかき消されてしまうのでこれも嫌いな理由のひとつ。

昼間のメジャーな登山道で熊に遭遇する確率なんてのはそれこそ万が一ってところではないでしょうか。私も熊のいる山で登山道から外れてバリルートを通ったり、冬場は狩猟者として山に入ったりもしているけど、未だに熊の足跡 以外に熊がらみと遭遇したことは無い。アライグマは獲った ことはあるけどこりゃ違う。まぁ熊鈴がまったく無駄だとは言いませんけどもね。

登山道のコーナーでちらと見ると若いあんちゃんのようだ。先に行かせてしまえとペースを落としたら一緒に減速する。こなくそ、Fibyさんをなめんなよ。もう足がどうとかと考えちゃぁおられません。北沢峠までの急下降をがんがんと降りて行きます。熊鈴青年はあにはからんや一定の距離を置いてずっと付いてくる。よし、ついてこいよぉ。水の補給でも歩みを止めず、一気にバス停のある北沢峠へ一直線。

Screenshot

ゴールの北沢峠に到着するな否や、なんと三人組だった熊鈴青年と仲間二人が元気にありがとうございましたと礼を言ってきた。どうやら私をペースメーカーにしていたらしい。初めての登山道で迷いもせずに降りられたのはあなたのおかげだと感謝されてしまった。といっても私にとっても初めての道なんですけどもね。

Gpslog

私も熊鈴青年に追いかけられたおかげで終バスに余裕を持って下山できた。今回は熊鈴様々。北沢峠で南アルプスの天然水を汲む余裕もあったのはありがたかったです。

山頂からゴールまでの時間は休憩を挟んで3時間15分。歩行時間3時間は山と高原地図データとほぼ同じだけど、足はへろへろの二乗って感じ。あれだけ追われながらガシガシ降りて3時間なんだから、普通に降りたら4時間は確実なコースだと思う。それだと貯金の30分が無かったら終バスさん、さようならのペース。この辺が日帰りが厳しい甲斐駒ケ岳の所以なのでしょうね。ヤマレコなどの健脚者のデータはあてにしてはいけませんぜ。

しかし今回の山行は足に来ました。この先数日は筋肉痛と闘わなければなりません。でもやっぱり楽しい山の遊びでございます。

 

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コメント

南アルプスの山々を次々に攻略してゆきますね。
それにしてもすごい山。fibyさんの健脚さにも驚きです。
頑張った人だけが味わえる感動がたくさんあったことでしょうね。私はfibyさんのブログでちょっとだけ甲斐駒に登った気分をおすそ分けさせていただいてます。(同じころに私は蓼科山に苦戦中でしたが・・・)

今回は終バスに間に合って本当に良かったですね。

ども、ミーさん、

南アルプスは日帰りで貧乏くさく登っていますが、ほんとはゆっくり小屋泊かテント泊で行きたいですねぇ。健脚な人だったらさくっと登ってしまうのでしょうが、ボクで有るが故に苦労しているわけです。

苦労の中にすばらしい発見があるから行っちゃうんだと思います。この辺はミーさんもよくご存じの所。でも下山するといつもくったくた。やっぱりちょっと無理したかなみたいな印象は毎度あります。きもち無理するくらいが私流なのかもです。

甲斐駒の山頂から蓼科山が輝いていましたよぉ・・・と言いたいところですが、どうも雲海が2000mくらいにあったようで、八ヶ岳や蓼科方面は見えなかったんですよ。標高3000m前後の中央アルプスや北アルプスはよく見えていました。
蓼科山は春先のように軽く雪が有った方が逆に登りやすいのかもしれませんね。

おっしゃるとおりほんと終バスに間に合って良かったです。ボトルにいっぱい南アルプスの天然水をお土産に持って帰る時間があったのも幸いでした。

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