中央アルプス 木曽駒ケ岳に登る
先日甲武信ヶ岳登山を狙って踏み出しまで向かうものの雨で退散してからというもの、リベンジを狙っておりました。とはいえ同じ作戦では芸がない。さてどこへ行こうかと考えて未だ踏み入れていない中央アルプスのお山に行ってみようと考えた。中央アルプスさえ踏んでしまえばとりあえず北、南と合わせて日本アルプスは制覇だぁと低い志を心に秘めて中央アルプスの名峰、木曽駒ケ岳へ行ってみたわけです。
やはりここは過去荒天で断念したことがあるが、また来たくなるほど山頂へのアクセスがいい。バスとロープウェイを使っていけばなんと富士山五合目より高い標高2611mまで難なく届いてしまう。でもその分コストも掛かって駐車代込みで4500円も必要。天気のいい時に登らないともったいないんです。でもそのおかげでその先木曽駒ケ岳標高2956mまでの標高差わずかに340m。たまにはこんなお気楽登山もいいかなと・・・
ロープウェイを降りて標高2600mの地に降り立てば、もうそこは別世界。朝もやの掛かる向こうには南アルプスの山並み、その向こうには富士山も見える。先日登った姉妹峰の甲斐駒ケ岳 も見える。この風情が楽しめるのも朝のいっときだけ。山登りにあっては早起きは三文の得ですな。
目を転じれば壮大な千畳敷と呼ばれる旧氷河のカールの名残りが眼前に広がる。ここまではハイヒールのおねいさんでも来られるのだからある意味すごいことだ。
山小屋宝剣山荘へ荷物を運ぶヘリが忙しそうに働いていた。メジャーどころの小屋料金は一泊1万円程度と最近では安くはないが、相応の費用が掛かっているのだと納得しよう。
千畳敷を登るルートをたどってみる。振り返ればホテル千畳敷がたたずんでいる。通年営業だそうなのでそのうちリッチに泊まってみたいものです。
ちなみにこのホテル、日本最高所で営業するホテルだとHPなどでも紹介されているけど、一番高いところにあるホテルは富士山吉田口標高3400mにある富士山ホテルであります。富士山ホテルをホテルと呼んでいいかは別として・・・
尾根筋まで出ると大きく御嶽山が見えてくる。まだ少し噴煙を上げていますね。山頂付近を一面覆った灰色の火山灰が痛々しい。まだあの火山灰の中では5人の登山者の方が行方不明のままだとか。もうすぐ1年になりますが痛ましい出来事でした。おんたけのスキー場は火口直下にあるのですね。あのスキー場も今シーズンはフル営業できるのでしょうか。
この辺の山域は南アルプスと同じように切り立った岩々で構成されているようです。遠景と共に目を楽しませてくれます。
木曽駒ケ岳2956mへ到着。ロープウェイを降りてからちょうど2時間で山頂に着いてしまった。時間はまだ午前9時半、昼飯には早すぎるぞ。
意外に広々とした山頂です。これで日本百名山19座目をゲット。ここまで来ると全ての日本アルプスが目白押し。昨年登った北アルプスの北穂高岳 やあこがれの槍ヶ岳も見えます。大キレットのところに雲が掛かっています。山座同定ができるようになってくると景色を見る楽しみが増えてきますね。
う~む、山はやっぱいいっす。平たく言えば苦労して登って景色を見て帰ってくる、ただそれだけなんです。でも普通に生活していたのでは得られないものを得るという達成感はある。まぁ理屈なんてどうでもいいや。
山頂を満喫したら下山です。左は中岳と木曽駒間のコル(鞍部)にある駒ケ岳頂上山荘テン場です。砂地のところを見つけられたら快適そうですね。
さて帰りはピストンでは面白くないので宝剣岳を回ってみます。これまでのお気楽登山と打って変わってけっこうな長さの鎖場が待っている。上の画像のトラバース箇所はそこそこ危なっかしい。ただここはキャリアのある方々ばかりではないのでもたついて週末は鎖場渋滞が発生する。登山者のマナーと忍耐が試される場所であります。
雪山シーズンだったらけっこうチャレンジングなところになるだろうなと思いましたが、宝剣岳は中央アルプスで一番滑落事故の多い山なんだそうな。
この宝剣岳南面にはけっこう危なっかしい岩が突き出ているその岩には登れるのだがまたスリリングで面白い。元気な山ガのおねいさんがポーズをとっていたのでモデルになっていただいた。近くで見てもすごい岩だけど下から仰ぎ見てもやっぱりなかなかのもの。ただの木曽駒ピストンではハイキングみたいになってしまいますが、宝剣岳を絡めると俄然登山らしくなってくる。ここのルートはぜひ絡めたいですね。
午前11時前にはロープウェイ乗り場まで降りてしまった。観光客でにぎわってきた千畳敷前で景色を網膜に焼き付けたのちに帰ります。水筒に中央アルプスのお水を汲んで言うことなしの登山でした。
暑い夏が終わって外遊びにはいい季節の到来です。まだまだ行きますぜぇ。
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駒ヶ根へは仕事でよく行ってました。千畳敷まで遊びに行きたいといつも下から眺めてばかり。往復のお足代が高いからまた今度ね、と変に自分を納得させてみたり...
いやあ、気持ちよいじゃないですか。天気も良く、こう言うのを見ると益々行きたくなります。千畳敷でテント張って夜空を眺めるだけでもいいかなあ。きっとウィスキーと葉巻が旨いに違い無い。
投稿: ノブ | 2015年9月 6日 (日) 20時37分
ども、ノブさん、
駒ヶ根へまでお仕事があったのですね。遊びで行くにはいいところですがお仕事となるとまた違いますよね。
言われるようになかなかコストも掛かるので、仕事も終わったしちょっと寄っていくか的には行きにくいところかもですね。
千畳敷なかなかいいですよ。木曽駒を目指すのは登山者ですが、ハイヒールやスーツの皆さんもロープウェイ降り場にはいっぱい来ていました。わたくしとしてはノブさんへは奥様とホテル千畳敷でのスィートな夜を満喫される方をお勧めしたい。
私にも似合う頃になったら行ってみたいです。カミサンがついてきてくれるかはわかりませんが・・・(^^;
投稿: Fiby | 2015年9月 7日 (月) 00時12分