食用カラス
カラスだって食べられます
でもちょっと問題も多いんですよね
11月15日の日曜日から本県の狩猟期間がスタートしました。私は例年スロースターター。だって木の葉っぱがまだまだ落ちていなくて山々はうっそうとしている。危なっかしくて鉄砲も撃てませんです。
この日は朝からけっこうな雨模様。一応猟場へ様子を見に行くも雨脚も強くどうこうなる様子もなし。こんな休日の朝はファミレスへしけこんでお得なモーニングサービスをいただきながらフリーの新聞を読むに限る。
Y新聞で気になる記事があった。
カラス肉は栄養豊富で低カロリー…食用化を研究
ふむふむけっこうでないの。世間広くに悪役として知られるカラスを退治して食っちまおうという作戦ですな。興味ある方はこのリンク を読んでいただきたい。ところが記事中に大切なことがいくつか抜けているんですよね。
その1: カラスをどうやって獲るの?
記事中カラスを年間300羽捕獲しているとの記述があるが、どんな手段でもって獲っているのかは説明されていない。銃猟はだれでもできることではないし、網猟だって狩猟免許がいる。それにも増して利口なカラスを捕まえるのって苦労をしそうです。
その2: どのカラスを獲るの?
記事中ではカラスの種類には言及されていないが、我が国において狩猟(捕獲)対象となるカラスはハシブトガラス、ハシボソガラス、ミヤマガラスの3種がいる。まぁ一般に見るのはハシブトとハシボソですな。ふつう家庭ゴミにたかっているのはハシブトが多い。一方畑などに出没し農業被害を与えるのはハシボソが多いようだ。必ずしもそうとは限らないところもあるけどおおよそ間違いではないと思っている。
正直なところ、ハシボソならまだしも雑食で鳴らすわたくしでもゴミカラスのハシブトを獲って食べようかという思いはまったくもって沸かない。ゴミの集積所を荒らす憎むべき対象ではあるけれど、私の食用対象にはならないんだなこれが。
その3: どうやって調理するの?
まずもって調理する前に鳥にあっては羽むしりという神聖な儀式がある。実はカラスの羽むしりの大変さたるや半端ないのです。ともかく全ての羽が深く強く皮膚に根付いているので羽をむしり取るのが超大変。さっさかむしれてしまうキジバトなどに比較すると10倍は大変だと思う。比較的面倒な鴨と比べても倍以上時間が掛かる。画像のようにきれいにむしるためには要領よくやっても1羽で軽く30分以上は掛かってしまうだろう。これを素人さんにやらせようとするならばまったくもって酷な話だ。
調理も難しい。カラスもやはりジビエの端くれ。普通に調理したのではクサミが強くレバーみたいな味になってしまうのは他の野鳥と同じだ。お肉屋さんで売っている鶏肉とは比較にならない手ごわさがある。
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食用化はけっこうだけど、カラスがお肉屋さんやスーパーマーケットの店頭に精肉された状態で並ばないことには一般消費者の評価は得られないでしょうな。実際駆除目的で捕獲したカラスを穴を掘って埋めるのも楽ではないので、できることなら食べてしまいたいのですがね。
カラスの食用化・・・一般にはまだまだその道のりは遠いと見ました。
2023年3月10日に食用カラス その2をアップしました。ご興味のある方はご覧ください。
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