情念燃ゆる常念岳
シーズンに1度は北アルプスを登るのを目標にして数年経ちます。神奈川県のはずれに住んでいるとやはり北アルプスはとほい。今回は前哨戦で常念岳2857mへ日帰りで登って北アルプスの絶景を満喫しようと台風前の天気予報をにらみつつ行ってきました。
このお山は一番楽そうな一ノ沢ルートを使っても踏出しからの歩行距離往復17Km、標高差1600m、行動時間11時間とけっこうなボリュームがある。山頂での絶景を狙うには早いうちに山頂へ着いていないといけない。暗いうちに踏み出すつもりで前日移動して備えます。
まずいことに出掛ける直前にマイカーのワイパーが動かなくなってしまった。簡単に治るのかと思い車屋さんで見てもらうと原因は不明で時間が掛かるという。借り物の車で遠距離は気が引けるが計画してしまったので仕方がない。代車のN-ONEターボでタービン回して向かいます。
移動途中に君の名は。の聖地巡礼のまねごと。塩尻峠から舞台となった諏訪湖を眺めます。まだ彗星は落ちてはいないようですね。
さて当日、取るものもとりあえず暗いうちから行動開始です。朝四時前、ヒエ平から踏み出します。空には星がまばたいている。今日は期待できそう。
ここの登山道は沢沿いなので途中には沢を登っていくような個所がここかしこにあって楽しい。丹沢だったらヒルまみれになるところだけど、ここでは気にしなくていいのが助かります。
朝日もだいぶ高く上ってきました。雲海の向こうに南アルプス北岳、仙丈ケ岳、甲斐駒ケ岳が見えます。具合がいいとその後ろには富士山が見える はずですが今回はだめでした。
長い樹林帯を超えて尾根筋に飛び出すとそこは別世界。まだ道なかばですが、眼前に北アルプスの有名峰が目白押しです。槍ヶ岳、北穂高岳、奥穂高岳。特に槍ヶ岳の山容はまさにヤリ。あそこも一昨年に 登りましたが思い出深いお山です。
今回のデビュー戦はこのストックカバー。カミサンにこんなもの作ってくれないかいとネコナデ声でお願いしたら、100均の小さすぎるボトルカバーがあるからこれでも付けとれということで貰いました。まぁ一応用が足りているのでよしとします。常念乗越から先はストックのお世話になります。
ここまで来ればもう少し、ガレた稜線を登ります。これがけっこうつらひ。手前に見えるのが山頂かと思ったら山頂はその後ろにありました。踏出しから休憩を含んで6時間掛けて常念岳山頂へ到着。意外に狭い山頂です。
山頂からは上高地の梓川が良く見えています。北穂高岳や槍ヶ岳に向かった時に延々と歩いた川沿いが懐かしいです。槍ヶ岳と山バナナ。景色があまりにきれいだったので記念写真を撮ってもらいましたが、祠に肘を掛けて罰当たりだったかなと反省。そのせいなのか帰路の木段でスリップしてしこたまお尻を打ちました。ごめんなさい・・・
山の天気は10時まで。あんなに良かった天気が11時にはガスガスになってなにも見えなくなってしまいました。これを見越して早めの行動を取ったのは正解。
そうとなってはあとは帰るだけです。霧が濃くなって雨が降り出す前に車に戻らねばなりません。それでも歩行時間だけでも4時間ほど掛かりましたけどね。
やはり北アルプス日帰りはけっこうしんどいものがあります。わたくし的にはテントを持ってゆっくり過ごせるのがいいかな。次はそのパターンで行こうと決意。
ちょいとばかり心配なのはスマホのGPS機能がなんだか怪しいこと。ここ2~3回の山行でどうも衛星のロストが多い。右の画像GPSログのように360度開けた常念乗越でも衛星が掴めずかなり測位点が飛んでいるのがわかる。GPS機能に影響するパワーマネージメントは全てオフしてこの結果はちょっとまずいかも。私の場合は安全山行に影響するのでこれは要検証課題です。
北アルプスはやはり別格です。登山者のマナーもたいへん良く、登山道での挨拶と登り方向優先は徹底しています。観光ハイカーがいないせいでしょうね。
お休み固めてまた行きますよぉ。
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良かったですね、晴れ間が11時まであったなんて、賭のつもりの出陣かと。
運動不足に耐えかねて奥日光に同日に行きましたが、ズーとガスと、霧雨でした。常念岳は、雲の上だったのですか。
投稿: クラウド | 2017年8月 7日 (月) 17時57分
クラウドさん、
今回はうまくいきました。山では10時までというのは自分で勝手に決めていることでして、実際は9時までかもしれません。山登りにあっては早起きは三文の得は間違いのないところだと思います。
奥日光ですが、いいですね。戦場ヶ原の近辺でしょうか。先日男体山を登った帰りにR120を沼田ICへ抜けていい感じのドライブでした。ガスと霧雨でも高原のオゾンを満喫できたのではないでしょうか。
常念岳はこの日雲海が2000mくらいのところにありました。でも台風の風にあおられたのか下界から雲が押し寄せてきて、11時には周囲まで真っ白になってしまいました。その後に登ってきた人たちはさぞや残念だっただろうなと思います。
晴れても曇ってもガスっても楽しいお山遊びでございます。
投稿: Fiby | 2017年8月 7日 (月) 21時44分