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2017年12月16日 (土)

銃砲所持許可の厳格化

Clay1

厳格化はけっこうなのですが
  

少し微妙なところも・・・

先日のこと銃砲所持許可の更新手続きに所轄の警察署に行ってきました。3年ごとに繰り返されることなので、あらかじめ更新のために必要な技能と学科の試験・講習を受け、書類を完備しておけば難しいことはなく、もう十数年こんなことをやっております。

Deka

ただ今回の更新ではちょっと様子が違いました。書類審査の他に日を改めて刑事さんの家庭訪問があり、銃器と実包の保管状況の確認があることに加えて、同居人(奥様等)、職場の同僚、ご近所の隣人の3名を選び、連絡先を教えろという。私の評判を直接聞いて確認するのだという。

まぁカミサンと職場の同僚は問題ない、気になるのはご近所さんだ。銃砲所持許可者はおおっぴらにわたし鉄砲持ってますよみたいな顔をして生活しているわけではない。これは保安上のこともある。風評が流れてあそこのお家には鉄砲と実弾があり、縛り上げて脅かせばそれが手に入るなどと考える輩が出てきても困る。そんなわけでひっそりつつましやかに生活しているのであります。

害獣駆除等で地域貢献の手段のある土地柄なだまだしも、都市部などではご近所にそんなような危なっかしいものを持っているお家が存在することを気持ちよく思わない人も居ない訳でもない。まぁこれとて普段から近所付き合いをしっかりしていればお願いすることはできる。でもご近所の噂なんて尾ひれがついてどわっと広がるのが常なので、あそこの家には鉄砲があるという保安上好ましくない情報が周辺に流れることになる。

危険なやつには持たせないというのはごもっともなこと。そもそも国民の武装権が憲法で保障されているアメリカなどとは違って、日本国においては基本一般人の銃器所持は禁止されている。そのなかでも特別に公安委員会が許可した者に関しては標的射撃と狩猟の用途に限って所持を認めるというのが銃刀法の骨子だ。つまり所持に関しては国民の権利ではなく公安委員会がその判断の全権を握っていることになる。

Emono以前は狩猟や標的射撃を行いたいと意を決し、新規に鉄砲の所持を思い立ったとき、所轄警察の生活安全課で面接に通れば銃砲所持許可の学科試験だけは受けることができた。ただし、試験日前までに前科前歴や身辺は徹底的に調査され、それらに問題がひとつでもあれば学科試験で合格点を取っても絶対に合格させてもらえない。試験の点数は教えてもらえないようになっている。これは何度受験しても同じこと。つまり公安委員会が持たせてもいいと判断する者以外には持たせないという基本がある。これ自体は現行の許可制度の元では至極当然なことだ。

さらには新規も更新もご近所さんから評判のよろしくない者にも持たせないというセキュリティ条項が加わった。世界一厳格といわれる銃器管理の法的整備が進んでいる日本だが、アナログ的な主観が大きく作用する風評という分野でその重要な判断の一部をまかなうという点でいかがなものかという感はある。でもお上が決めたことですから私は従いますけどもね。

ごくたまに工作しているのか大きな音が出る家の人、冬場いつもこそこそと早朝出掛ける人、夜中にいつまでも灯がついている家の人、こんなご近所の評価が出るとすべてが欠格事由になりそう。この趣味を続けるには良好なご近所付き合いと地域への貢献がとても大切ということですね。

ここまで所持許可が厳格になってくると、鉄砲を持っている人は総じて社会生活上の善人なのだという評価が立たなければおかしいくらい。
私も常に善人で通したいと思っております。

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