晴れた丹沢に日常を見た
コロナ禍の影響は、不幸にも罹患してしまった方のみならず医療関係者や第三次産業に関わる方々を筆頭に、多くを深く巻き込んでいるのは今更言うまでもありません。小池都知事の口癖ですがここが我慢のしどころでありましょう。
定期的にテレワークを拝命し自宅でお仕事をしているとどうも動きが鈍くなり、自然と運動負荷が減少状態にて推移します。風呂上がりに乗った体重計がいつもより4Kg増えている現実を知り、こりゃいかんと安全にできる範囲で体に負荷を与えてやる決意をしました。
職場からは横浜、川崎を含む県外地域へのお出掛け禁止令が発令中のためここは義務として従います。世間様が苦労しているさなか、ふらふらと遊びに出かけるほど厚顔無恥でもない。ただ県内の山歩きならば許してもらえそう。神奈川県の屋根である丹沢山系にて、踏み出しへは公共交通機関を使わず、山小屋の世話にはならず、下山後の温泉も入らずの三らずにてなまった体に喝を入れ、これからのコロナとの戦いに対峙する肉体と精神を養おうと無い知恵絞って考えました。
天気の良い日曜日、県民の森から鍋割山、塔ノ岳を目指して踏み出します。登山道ではご同輩と少ないながらもすれ違う。風通しの良い屋外とはいえ、マスクをしながらの「こんにちは」の挨拶も控えめに、会話することも避けもくもくと歩きます。林道を歩きながらの朝のモルゲンロートが美しい。
ミズヒ沢出会に置いてある鍋割山荘への水の担ぎ上げボランティアお願い場所にはもうお水が無い。コロナ禍のずいぶんと前からお願いされなくなって久しい。監視カメラなどという物騒な看板もある。色々とあったのだと思うが有名になり過ぎた結果だとしたら悲しいことだ。
後沢乗越からは後沢尾根の急登をガシガシ登る。この辺から自分もエンジンが掛かってきた。尾根の木々の間からきれいな富士山が見える。これは山頂でも期待できそうだ。
さくっと鍋割山頂へ。ここは2年ぶりくらいだが山頂の雰囲気ががらっと変わっていた。山頂方位盤はリニューアルされ足元の環境整備がなされ富士山が見える方向にベンチが新たに設置された。絶景の富士山もすばらしい。
しかし暫く来ないと周辺も大きく変わるものですな。変わらないのは名物鍋割山荘鍋焼きうどん・・・といきたいところですがまたもや値上がりして今では1500円だとか。山小屋にホスピタリティなんぞ求めてはいけないのですが、繁忙期には客とのトラブルもあったと聞く。有名になりすぎて客層が広がれば色々な客が現れる。一律に相手をしなければならない小屋側も大変なことだとは思う。
ちなみにお隣の大倉尾根上にある鍋割山荘より高い標高に建つ立花山荘では月見うどんが500円で提供されていたりする。比較の対象ではないとは思いますが山で暖かい食事の提供は嬉しいもの。存在だけでもありがたいと思わねばなりませんね。今回私は昼食持参なのでお世話にはなりませんがね。
エンジンも掛かってきたので勢いで塔ノ岳へ向かいます。残雪はさほどでもないですが道中地面が凍結していて危なっかしい。永久凍土の雰囲気です。大倉尾根に合流して塔ノ岳山頂へ。
抜けるような青空の山頂気温はマイナス1度とほどよい冷え具合。そよ風に吹かれながら持参のお弁当を食べれば本日の目標は達成です。おっと遠足はお家に帰るまでが遠足だと言います。帰り道が待っていますね。
大倉尾根をややしばらく下り、堀山の家(小屋)から二俣へ抜ける登山道へ入ります。ここのルートはともかく不明瞭。GPSの地形図を見ながら尾根のピークを外れないように降りて行かないと道迷い必須。所々にリボンのマーキングはあるが、林業関係者が付けたものか登山者が付けたものかが判別できなくてあまりあてにできないし案内板のたぐいも無い。ともかくその不明瞭さといったら廃道になった書策新道をも上回る。地形図に登山道表記はあるものの、すでに登山道の体をなしているとは言い難いルートです。ここを使うのは二度目ですが以前にも増して難解さを感じ、バリエーションルートの雰囲気満載でした。
二俣近くには以前通った際には気が付かなかった滝がありました。秦野市の中心を流れる二級河川水無川の源流はこんな小さな滝なんですね。
密をさらっと回避しつつ標高差1200m、平面距離14Kmほどのけっこうな負荷を貰ってきました。さてこれでいくら痩せたか・・・お家に帰って体重計に乗ったら1Kgしか減っていませんでしたっ (T_T)
減量するためには別の手段が必要なようです。ただ何ヶ月ぶりかで僅かばかりのいつもの日常を感じることができました。
コロナに立ち向かう英気は養われました。戦いはまだまだ続くようです。
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