富士山の様子見、ゼロ合目から六合目
コロナ禍が収まりません。緊急事態宣言が追加で出されますが該当都市ではない当地でも準じて気を引き締めなければならないのはもちろんであります。3密となる場所や飲酒会合は敬遠自粛していますが、たまには安全にできる運動をして体を動かしておかないと精神的に参ってしまう。ということもあり緊急事態宣言前の4月24日、この時期誰も歩かないような登山道から富士山を登ってみることにしました。
静岡県側の表富士、水ケ塚駐車場に朝6時前に到着。富士山登山シーズンの7月8月には一般車通行止めの富士宮口五合目へ向かうシャトルバスの乗り場として大混雑するこの駐車場。五合目までの取り付け道がまだ未開通なこの時期は閑散としたものです。またゼロ合目になるここから富士山を登ろうとする物好きもそうそういるものではないですからね。
この日富士山はきれいに見えております。雪は例年のこの時期としては少なく感じる。この位置からだとばっくりと空いた宝永火口が痛々しく感じますね。きょうはあの近辺まで行くのが目標。ここから見るとけっこうとほい・・・
須山口の入り口です。須走口ではないですよ。オフシーズンだけでなくシーズン中であっても主要登山道の喧騒を離れて登山するにはとってもいいルートなんです。
ヒバリの鳴き声と木漏れ日を感じながらブナの原生林を歩きます。気持ちがなごむ瞬間、これで数か月はコロナと戦えるパワーを溜め込むことができます。
三時間ほど歩くと森林限界を超え富士山がふたたび顔を出します。
宝永火口淵まで来ました。ここは公称四合目にあたります。麓からは大穴1個に見える宝永火口ですが3つの火口の集合体なんですよね。ここからは富士宮口五合目からは見られない山頂剣ヶ峰まで見渡せます。すばらしい景色です。しかし今年は雪が少ないです。昨年は完全に自粛ムードで富士山にも行きませんでしたが、一昨年の2019年の同じ時期に来た際は以下のような様子でした。
この時期には何度となく来ていますがこんなに雪が少ないのも珍しいです。念のための6本爪アイゼンとスノースパイクを持ってきたのですが出番はまったくありませんでした。ここで標高2380mほど、ここから西へ折れて開通前の富士宮口五合目駐車場へと回ってみます。
まだ開通前なので五合目駐車場界隈には誰もいません。バリケードはありましたがいつもこの時期がっつり通せんぼしていある階段がフリー状態になっていました。雪が無いせいでしょうかね。これなら名所の2400m看板を誰でも撮れますね。ただしここからは稜線の陰になって山頂は見られないんですよね。まぁ観光客の皆さんにはそんなことは問題ではないのでしょう。
フトドキもののおかげで火事を起こしてしまい焼けてしまった五合目レストハウスです。再開はおぼつかず現在立ち入り禁止となっており、近づくと道路の方までも焦げた臭いがただよってきます。不幸な出来事ではありましたが観光客のためにもぜひ復活を願っております。建て替えを計画しているようで建設費は数十億円。費用の捻出は富士山スカイラインの有料化でまかなうという案もあるようです。
五合目駐車場から富士宮口登山道を登って六合目小屋まで行ってみます。
どこも雪はありませんでしたが、六合目に至る登山道に申し訳程度の雪渓が残っていました。ここはいつも最後まで雪が残るところ。この程度だったら観光客が踏むにはちょうどよいボリュームです。六合目小屋雲海荘が見えてきました。
小屋の物陰にはちゃっかりテントを張っている方もいます。小屋近辺にも雪はないようです。
例年ですとここも通行止めバリケードを組んでいる六合目小屋から先の部分もフリーですね。昨シーズンは登山道そのものが閉鎖されていたのでそもそも通行止めが無かったせいもあるのかな。今シーズンの成り行きが心配されます。山頂方向をズームアップしてみます。
六合目からは八合目小屋までが見えます。途中の雪はまばらで、この様子なら八合目まではノーアイゼンで行けそうです。コロナがなければ五合目道路開通と共に山頂アタックをしているところですが、今シーズンはGWの県外移動自粛もあるので自宅待機かな。
標高差1100m、道中14Kmの登山でしたが、土曜日ながら登山者に出会ったのはほんの数組だけ。この時期の富士山は静かなものです。水ヶ塚の駐車場の戻った後は安全のため温泉にも入らず速攻で自宅へ帰ってきました。今年はどのような登山シーズンを迎えるのでしょうかね。
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