松代大本営跡
長野県松代町の山中において先の大戦末期に計画された本土決戦用の政府中枢施設移転先です。その施設へは天皇を含む皇居の移転も含まれていたとか。機会を得て見学に訪れました。
入り口でヘルメットをお借りして坑道の入り口を入ります。まさに見た目は防空壕です。固い地盤を素掘りで掘り進んだ様子がうかがえます。大本営をはじめとする政府関係諸機関や放送局、皇族の住居までを含むとすると広大な面積が必要になる。計画されたその総延長は10Kmにも及ぶという。
終戦までに未完成で終わったプロジェクトだったが、その規模から見て大変な難工事であったと推測できる。幸いだったのは実際にこの施設が稼働するまでには至らなかったこと。しかし国民を案じる時の昭和天皇が、敗戦後における天皇中心の国体護持のために国民を盾としてまでこんな洞窟へ引っ越すことはよもや無かったのではないかと思うがどうだろうか。当時を知らない戦後世代の想像です。
欧州では未だ先の読めない戦争が進行形の様相を呈している。戦争は時として通常の思考を麻痺させる。こんなとんでもない発想も戦時ならではのこと。このような歴史をなぞるようなことにならぬよう、私たちはしっかり前を見て行かねばならないのだと思いを新たにしたのでありました。
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