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2022年10月19日 (水)

第2術科学校オープンスクール 2022

Gate
自衛隊学校の開校祭
    
なかなか楽しいイベントでした

海上自衛隊には第1と第2の術科学校というのがあって現役自衛官が学ぶ研修コースが各種用意されているのだそうだ。そのうちのひとつがオープンスクールということで一般開放されると聞いて行ってみました。

防衛大学校や地域に駐屯する部隊のイベントなどでは自衛隊の正面装備品を展示して派手にやりますが、なんといってもここは学校。彼らの学習機材を公開し、こんなことを学んでいるんですよ的なPRの場というのが基本。それはそれで興味が有りますが、主催者はそれでは物足りないと考えたのか色々と趣向をこらしてくれていてなかなかの内容がありましたよ。

Jmsdf_band

海上自衛隊音楽隊の演奏から拝見しました。アニメソングやジャズナンバーなど一般受けしそうな曲を選んでくれています。さすがプロ、上手ですねぇ。最後は海上自衛隊らしく軍艦マーチで締めていました。

Vicle

海自のイベントなのに陸自の装備品が展示してある。第31普通科連隊から援軍が来てくれた模様。戦車でも持ってきてもらいたいところだけど装甲車でもなかなか迫力があります。

Cat

ゆるキャラもいます。神奈川地本のはまにゃんだそうです。地本はリクルート部隊。小さい子に愛嬌を振りまいて、大きくなったら自衛隊に来なさいねとPRでしょうかね。

Enoshima1

今回のイベントで目玉は艦船の公開でしょう。掃海艇と小型巡視船の乗船ができました。最初に500トン級の掃海艇えのしまを見学します。

Enoshima2

10人程度のグループに分けで船内を案内してくれます。やはりわたくし的には銃砲が気になるところ。

20mm

M61 20mm機関砲です。機雷の破壊処分に使うのだそうな。オープンサイトで通常は200mから300mくらいの射程で狙うのだとのこと。揺れる船の上で20mm砲の直接照準って大変そうにみえるけど射撃時には的も船も静止しているので可能なのでしょうね。このM61はお隣に停泊する巡視船にも積んでいるけど、そちらの方はもっと高度な照準制御をしています。

Rangefinder

ブリッジの窓の前に面白いものが置いてありました。光学式の測距儀です。のぞき窓から対象を眺めて2重画像のピントを合致させてその距離を測るというもので戦艦大和の艦橋にも大きなのが付いていましたよね。ただ今でも現役だとは驚き。校正表が貼ってありましたので使っているのでしょう。わたくしあたりでも20年近く前から狩猟をするときの距離測定にはレーザーレンジファインダーを使っていますよ。まぁ光学式は電池が無くても動くのはいいとは思いますが、さすが自衛隊だなぁと思いましたぜ。

Ashitaka1

お隣に停泊する海上保安庁の巡視船あしたかも見せてもらいましょう。排水量200トンを切る小型の巡視船です。

Ashitaka2

こちらにも20mmの機関砲が船首に装備されていますが、こちらはRFSと呼ばれる目標追尾型遠隔操縦射撃指揮装置なるシステムがブリッジの屋根に装備されていて、船体の動揺による姿勢変化を補正し正確に照準するという高度な制御をしています。同じタイプの20mm機関砲といってもお隣の掃海艇のものとはちと違いますな。

このRFSが最高に活躍したのは北朝鮮の偽装工作船を日本海の真っただ中で停船させようとしたとき、荒波の中で正確な射撃ができたことでしょうね。このあしたかの姉妹船であるみずきが20mm機銃弾を全弾撃ち尽くす活躍を見せ逃走を阻止した結果、工作船はあきらめて自沈したのは記憶に新しい。その後引き上げられ横浜市にある工作船記念館に展示してあるその船は20mm砲の弾痕で穴だらけ。でもブリッジをしっかり外してエンジンルームのあたりに正確に着弾していましたよ。すごいものですね。

日本を守るという意味では海上自衛隊も海上保安庁もその一躍を担っています。もちろん活躍するようなことが無いのが理想ですが日本を取り巻く世界情勢はそう甘いものではなさそうです。その最前線に立つ彼らには敬意を表したい。

決して大きくは無いイベントでしたが楽しませてもらいました。今年は観艦式も一般非公開になってしまいましたね。こんなイベントは機会があればまた出掛けてみたいものです。

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