XV異音対策 総集編 (実施)その1
ケースと対策をご紹介
なかなか深いものがあります
では前置きに続き実際にXVに行って効果があった内外装の異音対策について具体的に紹介していきます。カーナビのカプラーが踊って音が発生するみたいなありがちなケースなどは言うまでもなくなので、スバル車に特化した実例で説明します。
最初に紹介するのはルーフとドアフレームが接するスポット溶接部からの異音です。これはけっこうスバル車では例があるようで定期点検時に代車で借りたインプレッサでも発生していましたよ。
ルーフパネルと前後ドア/荷室ドアのフレームはロボットによるスポット溶接によって組付けられています。この金属パネルの合わせ部から振動を拾って音が出るのです。画像①を見て下さい。
フロントドアのウェザーストリップは剥がしてBピラー最上部に画像のような複雑なパネルの合わせ部があって、溶接時の不完全溶着部かプライマーや塗料が原因なのか走行時特定のショックを拾ってキンという金属音がすることがあります。ここにマイナスドライバーを差し込んで軽くこじると同じ音が出ますので音が出なくなるまでこじってやります。画像は運転席側ですが、左右前後のドア側からBピラー上部にアクセスして行います。音が収まったらシリコン系の潤滑剤スプレーを開口部から細いノズルを刺して吹き付けます。CRC5-56でもWD40あたりでもいいですが、私はフッ素入りの業務用潤滑剤POWER GREENってのを使いました。こだわる方はWAKO'Sのラスペネなどが良いかも。ラスペネは金属製の極細ノズルが付いてきますので今回のような狭窄部でのスプレーに向いています。吹き過ぎの液だれに注意。
同様にウエザーストリップをフロアのスカッフプレート部を残してベロンと剥がすと、ドアフレームの天井部やAピラーBピラーに接する箇所に画像②のような隙間のある鋼板合わせ部がドア1枚に付き数か所見つけられます。この隙間に同様の処置をします。前後ドア4枚に対して行います。私の車ではこじって音が出る箇所出ない箇所が混在していました。
この車はリアゲートフレームの天井合わせ部からも音が出ていました。画像③はルーフライニング(天井内張り)のリアゲートに接する後端にあるクリップ3個を外して覗き込んだものです。こんな隙間のある合わせ部が左右にありますので隙間にマイナスドライバーを刺して同様の処置をします。特にこの場所はスプレーを吹き過ぎると天井に垂れてきますのでウエスで受けながら適量を注油してください。
これらの作業効果は絶大で、作業後は気になるドア回りやリアゲート天井部から出ていた金属系のきしみ音がきれいに消えて以後全く発生していません。本来ならばルーフライニングを外して作業をするべきなのでしょうが、そのためにはアイサイトカバー、サンバイザー2個、ルームランプ、アシストグリップ4個、ABCピラーカバーなどの大それた分解が必要となりますので手抜き作業で行きましょう。
この音はどうもルーフパネルとドアの溶接部に限ったもののようですが、未舗装の林道を散々走った後から出だしました。ボディが適度に揺れた結果、スポット溶接部の緩いところが鳴きだしたのだと想像します。薄鋼板3枚はスポット溶接が効くみたいですね。4枚重なっているところでは1枚切り欠きを入れて調整していることが見て取れます。トヨタでは4枚いっぺんに溶接できる技術を使っているとか。さすがですね。
次は身近な室内外の対策例を紹介しましょう。
XV異音対策 総集編(実施)その2 へ続く・・・
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