食用カラス その2
今の旬な話題のようです
まぁ色々問題はありそう
今から8年前の2015年に書いた記事が当ブログの人気記事ランキング上位に来ていた。こんな時はだいたい巷で話題となった出来事があり、検索サイトでワードサーチを掛けてたまたまヒットしたのがその記事だったというケースが多い。ということはカラスを食べましょう的なことがいま流行っているのかなと私も調べると、東京新聞がweb版のコラムで記者が食べたカラスの生食を伝えたこと、それに関する各方面からの批判が多く出ているという現状を知るところとなった。
その8年前の当ブログ記事も2015年11月15日付の読売新聞全国紙を読んでのことだった。新聞社はたまにやらかしますね。
捕獲した野生鳥獣を食することは太古の昔から続く生態系ピラミッドの頂点に立つ人間に許された行為です。ただしその中には食に適さないものも当然ながら存在する。害獣害鳥駆除の際には食べられない鳥獣は基本野山に穴を掘って埋める等によって自然に返すのが基本。これは鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(鳥獣法)によって残滓放置規制というのがありこれによって法的に定められている。
カラスは害鳥で狩猟鳥獣でもあり駆除の対象です。捕獲後地面に埋めるより食べられるのなら食べてあげた方がいいのはもちろんですが、昨今の鳥インフルエンザが猛威を振るう状況下で新聞記事にあったような野鳥の生食はどう考えてもよろしくない。さらに雑食で悪食のカラスはなにを食べているのかわからないのも怖いところ。私が過去駆除で落としたハシブトカラスが皮膚ガンのような腫瘍を持っていた個体であったり10円禿みたいな一部脱毛したカラスだったみたいなケースもままあった。そんなこともあってハシブトだけは私も食い気がまるで涌かなかったりします。
ただし捕獲後適正に処理された鮮度の高い野生鳥獣は生食に耐えられるのは事実。捕獲した鹿の血を落としチルド冷凍したロース肉を、薄切りにしてワサビ醤油でいただくと痺れるほどうまい。厚生労働省は鹿や猪の生食はE型肝炎ウイルスや腸管出血性大腸菌、寄生虫による食中毒のリスクが高いと注意を促しているのだけれど、食べている最中はそんな話はふっ飛んで行ってしまうくらいの美味なんですよね。
先日学校給食にコオロギが出たと物議をかもしておりましたが、この先人間も可食範囲を広げていかなければならない時期がそう遠くない将来に来るのではと思います。日本人は刺身のように生食文化が根強い。これは文化として捉えるべきで食の安全とは別のベクトルとして考える必要がある。ジビエ肉の生食は万人に決して勧めるものではないのはもちろんですが、今回のようにマスコミが話題にせずとも歴史に根付いた地域食文化的な面としては今後も残っていくことでしょう。
ユッケのようなレバー生食は理由を問わず絶対に避けるべき。でもリスクがあることを承知の上で内蔵肉以外の部位をレアで食べるということならばその先は自己責任、だと言えばそれまでですがね・・・
君子危うきには近寄らず。でも鹿刺しうまいんですぅ。
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