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2023年10月18日 (水)

丹沢の鹿 壮絶バトル編 (動画付き)

Deerstop

熾烈な縄張り争い

鹿の世界も大変です

平日にお休みがあったので神奈川県の屋根、丹沢へちょいと歩きに行くことにしました。先日の黒部行ではヘロヘロの山登りになったのですが、急激に体力が衰えたかと不安になり確かめたかったという理由もあります。結果普通に登れたのでやはり黒部が飛び抜けて大変だったのだと結論。やれやれ一安心。

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さて登ったのは鍋割山。丹沢山系でも人気の標高1200mほどのお山です。このお山は山ガール誌でも紹介されているため山ガ率が高い。山頂へ通じる登山道の中でも特にその率が高いと言われる後沢乗越経由で行こうと車を走らせるも崖崩れで県民の森駐車場にアクセスできなかった。でも鍋割と脳内で決めてしまっているので登山口を変えて寄(やどりき)から登ることにしました。この時は山ガの代わりに立派なオス鹿たちに出会うなどとは夢にも思っていませんでしたがね。

Fumidashi_20231018164601

寄(やどりき)大橋から中津川上流域を目指します。立派な管理センターがあり登山届を出せます。ここいらあたりは元キャンプ場。第一次キャンプブームがあった1990年代には大繁盛していましたがブームが去るとそのままフェードアウト。もう少し頑張れば今のキャンプブームに乗れたのになぁと思います。

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紅葉はまだまだですが徐々に進んでいるようです。やどりき沢を何度も渡渉しながら上流域を目指します。

Hashigo_20231018165001

この梯子はルート上にありますがいかがなものかと思いますがね。なかなかワイルドな登山道です。

Koshibasawa

やどりき沢から離れると支流のコシバ沢にぶつかります。正規登山道は雨山峠を経由して鍋割山に至る道ですが、ここはバリエーションルートを取りコシバ沢を上ります。その方がショートカットが出来て距離は短くて済みますがルートは不明瞭で地形図に登山道表記も無い。その半面人けが無いので静かに歩けるのです。でも人けは無かったけど鹿けはありました。

Battle1

ガレた沢を歩いていくと沢の左岸側斜面でなにやらオス鹿が2頭小競り合いをしていました。両方とも大きく立派な三段角を持っている成獣です。縄張り争いをしているようですね。
距離は30mほどあったのでどんな結果になるのか遠巻きに見ていました。この距離だったら自前のレミントンでスラッグかバックショット(九粒散弾)があればいただきなのになぁなどと考えつつ、角でぶつかっての喧嘩ですからあわよくば折れた角をお土産に持って帰れるかなぐらいの余裕があったのはその時だけ。

Battle2

徐々にヒートアップしてきたのか斜面を滑り降り、沢の上でも組み合っています。すでに5分以上やりあっているのですが両者一歩も引きません。こりゃ面白い。白熱バトルのファイナルステージは動画に収めることができました。30秒ちょいですがどうぞ見て下さい。

最初は優勢に押していた方が途中(20秒くらいのところ)から体が入れ替わってそこからは劣勢に回り、顎をざっくりと切ってしまって血が出ていますね。最後は押し込まれ私の目の前まで鹿のお尻が迫って来てかなりビビりましたがここで幸いなことにゲームセット。勝ち誇ったオス鹿と目が合いましたが睨んでやると逃げて行ったので良かったです。あんな角で向かってこられたら串刺しにされてしまう。でも面白かったです。登山や狩猟で長年山に入っていますがあんな壮絶な情景をリアルで見たのは初めて。厳しい自然を垣間見た気がしますねぇ。

珍しいものが見られたので気持ちも高まりさくっと山頂へ。鍋割山荘は以前と変わらぬ風情。富士山も雲が多かったけどきれいに雪帽子をかぶっておりました。Sansou_20231018170201 Fuji_20231018170201

山頂を満喫したら後沢尾根を降り、やはりバリエーションルートの尾根をつたってやどりぎ大橋へ戻って行きます。延長9Km標高差800mほどの私あたりにとってちょうど良い山行でした。

しかし鹿のバトルはすごかった。角の生え変わり時期である春先ですともげた角でもいただけそうなものですが、今の時期はあれだけガツガツやっても折れないんですねぇ。すごいぞ鹿つの。怪我をした負け鹿が早く治って再度ボスに挑戦してほしい。また私が立会人を務めますよ。

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