黒部渓谷鉄道のトロッコ列車は一部不通
本年元旦に起こった能登半島沖地震で損傷の被害があったトロッコ列車で有名な黒部渓谷鉄道の鐘釣橋ですが、復旧作業にことのほか時間が掛かることが判明し、本年度中の猫又-欅平間の運休が決まりました。鐘釣橋はトロッコの終点駅欅平の一つ手前になるのだけれど不通区間を歩いて通れる道が有るわけでもなく、黒部ダム-宇奈月温泉間のルートは寸断されることとなり私が昨年苦労して歩き切った下の廊下/水平歩道の帰路、日本海側へ抜けるルートは今年にあっては成立しないことになりました。こりゃえらいことです。
上の画像は鐘釣橋ではないですが黒部渓谷鉄道の似たような環境の橋です。カミさんと観光に行った際に見たものですがこんな急峻な斜面から大きな落石でもあったら橋もただでは済みませんよね。今は絶好の観光シーズンなのに宇奈月からのトロッコ列車が届かない欅平駅は観光客ゼロで閑散としていることでしょう。
一昨年の2022年に黒部踏破を計画するも雪解けが遅れて登山道が10月まで正式に開通しなかった。涙を飲んでカミさんと富山県側から欅平へ観光に訪れて下見。翌2023年9月に念願かなって黒部ダムから欅平まで完歩できたのですが、その際に見送っていたらまた2年先延ばしになるところでした。おっさんも年を重ねるごとに体力の衰退を実感している昨今、昨年であってもテント泊装備を背負っての黒部行は体力リミットすれすれでした。ある意味ぎりでセーフだったのかも。
途中の黒部峡谷にある唯一の山小屋である阿曽原温泉小屋も今年営業するかは不明とのこと。自己完結ができるエキスパートでしたら室堂から仙人峠を越え阿曽原経由で欅平に達して祖母谷から唐松岳白馬方面に抜けることもできなくはないかもしれません。でも道中無支援でのテント4泊は覚悟しなければならず凡人にはとてもじゃないが不可能なこと。しかも登山道の状態が不明と言うデンジャラス加減。黒部を夢見ていた普通の登山者には残念な年になりました。
上の画像のように黒部川沿いのルートは関電との約束で毎年ダメージを修復し提供されていたものなのでそれが入らないとなったら状況は推して知るべし。能登半島沖地震ではこの辺は震度5程度の揺れだったそうで現状どれだけのダメージがあるのかも分かっていないようです。富山県知事が自信を持って開始しようとしていた黒部キャニオンルートという最低料金13万円のツアー商品もあえなく延期。観光に係る方々へのダメージも大きそうです。自然災害の及ぼす広範囲な影響には考えさせられるものがあります。関東南部では2011年の震災以降大きな地震災害を被ってはいませんが備えは常にしておきたいものです。
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