博物館めぐりその1 安曇野ちひろ美術館
NHKのTV番組、新プロジェクトXで7月6日の放送分は トットちゃんの学校 ~戦時下に貫いた教育の夢~ といういつもとは一風変わった番組構成だった。トットちゃんとは言わずと知れた黒柳徹子。俳優、声優、司会者、ユニセフの親善大使を経て御年90にもなる彼女は今でもその存在感に陰りも無いのは立派ではある。実はわたくし、この番組を長野県塩尻市にある健康ランドの露天風呂に設置された大型TVで見ていた。45分間フルに見てしまったのでのぼせてしまったが彼女の幼少期に得た経験と教育者としてのトモエ学園校長 小林宗作氏の教育理念にいたく感心したものだった。
黒柳徹子はカミさんがファン。彼女の著書「窓際のトットちゃん」というエッセー集はもちろん持っており、この本の挿絵はいわさきちひろが描いたものだった。その関係でカミさんのリクエストに応えて長野県は安曇野まで出向いて来たわけです。
私は前日のTVで一夜漬けのにわか勉強をしてのこと。ここの美術館は屋内展示がいわさきちひろ関連、屋外が黒柳徹子関連といったところ。どちらも興味ある方には見ごたえのある展示であると言えそうだ。北アルプス燕岳の登山後や白馬界隈のスキー行の後に立ち寄る定番の日帰り温泉であるしゃくなげの湯という安曇野の温泉施設がある。その道すがらこの施設の脇は何度となく通っていたがなんで茶色い旧型電車が屋外で展示していたのかそれすら長年知らなかった。これは戦前に東京自由ヶ丘にあったトモエ学園の校舎を模していたものであるということを初めて知って無知を恥じました。しかしこの電車の教室はまた再現性が高い。子供たちが今ここで学んでいるかのようだ。
慶大卒の黒柳徹子は幼少期に今でいうところの多動性障害であったようで小学校を1年生でクビになって私塾であるトモエ学園に入ってきたのだそうだ。またかわいらしい絵を描くいわさきちひろは反戦思想が高じて戦後共産党に入党し後に共産党国会議員となる松本善明と再婚している。彼女はベトナム戦争の終結を待たずしてガンで亡くなったが末期の作品では戦禍に打ちひしがれる子供の姿が哀愁を誘う。彼女は常に子供の幸せを切に願う児童絵の画家だった。
カミさんの興味のおすそ分けでいくらかの疑問を解き感性を少しだけ磨くことができた。その点は感謝しなければならない。最近は点で見ていた目先を面で見るようになってきた気がする。少しキャパが広がったかな。
まだまだ知らないことが多い自分に気が付きましたです。
« 金時山への新ルート | トップページ | 博物館めぐりその2 聖博物館 »
「日記・コラム・つぶやき」カテゴリの記事
- お米げっとぉ(2025.07.08)
- 箱根 成川美術館(2025.07.05)
- 河内川橋建設中 2025年 6月(2025.06.14)
- さくらんぼの季節(2025.06.02)
- イソヒヨドリ(2025.05.11)
コメント